地震が起きたらどこに逃げたらいい?【首都直下地震&南海トラフ大地震】

巨大地震が起きた時に逃げる場所はどこ?本当に助かる場所を熊本地震の体験から解説

 

首都直下型地震、南海トラフ大地震、北海道・東北北部沖地震。これらは、今後数年の間に発生する可能性の高いと言われる巨大地震です。

2020年にも様々な地震予測や予言が囁かれています。コロナウイルスの蔓延、東京オリンピックの延期、そんな状態の日本に大地震まで来たら…。考えただけで恐ろしいですよね。しかし、2020年4月には長野県で断続して地震が発生しており、「大地震の予兆か?」と多くの研究者も警戒しているのは事実です。

 

大地震が起きたら、「命を守るために逃げよう」と多くの専門家が言います。ですが、どこに逃げたら良いのかを教えてくれる人はいません。闇雲に逃げても混乱するだけですし、正しい場所に逃げないと逆に被害にあう可能性もあります。

 

この記事では、熊本地震を体験し、そこから逃げた経験から、巨大地震が来たときに私たちが逃げるべき場所を解説します。

この記事を読むことで、得られるメリットは以下の通りです。

 

・地震時に逃げるべき場所がはっきりとわかり、混乱なく迅速に行動できます。
・自分の命も家族の命も守れる可能性が高まります。
・地震後の不安や物資不足から逃れることができます。

 

ぜひ参考にしてください。

 

 

【地震が起きたらどこに逃げたらいいの?】

巨大地震が起きた時に逃げる場所はどこ?本当に助かる場所を熊本地震の体験から解説

 

大地震が起きたときに逃げるべき場所は「地震発生直後」と「地震による一時災害を回避後」の2つで異なります。

結論から言うと、

・地震発生直後に逃げるべき場所は「高台の広場、公園、グラウンド」
・地震による一時災害を回避した後に逃げるべき場所は「震度5弱以下の被害の少ない地域」

これから詳しく解説しますが、この2つだけは覚えておいてください。

 

よく、地震が起きたら「指定避難場所」に逃げると考えている人がいますが、指定避難場所は必ずしも正解とは言えません。東日本大震災では指定避難場所になっていた小学校や庁舎が津波に飲み込まれて決壊し、多くの方が犠牲になりました。

海や川に近い地域の方にとって一番重要なことは「とにかく高い場所に登ること」です。歴史を繰り返さないためにも、指定避難所よりも高いところに登ることを重視しましょう。

 

【地震発生直後に逃げるべき場所|倒壊と津波から身を守る】

【地震発生直後に逃げるべき場所|倒壊と津波から身を守る】

 

大きな地震が発生した直後、建物の中はとにかく大きな揺れが続きます。棚が倒れ、物が落ち、ガラスや窓が割れて歩くのも困難になります。建物の中よりも外にいた方が揺れは小さく感じられますので、まずは外に出た方が良いでしょう。

しかし、外は外で電柱が倒れたり建物が倒壊する危険性も高いです。周りの物から距離をとり、倒壊の危険に注意しておきましょう。私の場合は、車を盾にして、車の中や側に身を隠しておくのが一番安心できました。

 

熊本地震の本震の際は、2分おきくらいに何度も大きな揺れが来ています。夜中の1時ごろに最初の大きな揺れが来ましたが、結局朝方まで何度も何度も頻繁に揺れました。

収まったかなと自己判断して家に戻るのは非常に危険だと思ってください。もしも貴重品などを取りに戻りたいのであれば、地震と地震の合間に「20秒だけ」と時間を決め、必要なものだけを急いで取りに行くのが良いでしょう。

 

海や川の近くに住んでいる人であれば、怖いのは津波です。とにかく一刻も早く近くで一番の高台に避難しましょう。東日本大震災では海から10キロ以上も離れたところまで津波が到達したと言います。海から少し離れている場所に住んでいる人でも、到達する可能性があります。

また、怖いのは海の近くの人だけではありません。津波は川も氾濫させます。堤防が決壊し、川の水は「河川津波」に姿を変えて市街地に襲い掛かるのです。
宮城県と岩手県を流れる北上川は、東日本大震災で最も海から遠くまで津波が遡上した川で、津波は河口から49キロ上流まで達し、被害は河口から12キロ付近までおよびました。(NHKスペシャル 見えてきた河川津波の脅威 命を守る備えは

 

東日本大震災の映像を目の当たりにした方であれば、海や河川の近くに住んでいることのリスクは感じていらっしゃると思います。ですが、体験してみないとわからないのも事実です。地震後に津波が到達するまでの地震は、早いところで数十秒だとも言われます。

 

リスクを多めに見積もり、最低最悪の状況を想定して、出来得る最大の避難をするようにしましょう。

 

指定避難場所として決まっている場所の多くは屋内です。しかし、屋内だと結局揺れを大きく感じやすいです。私も小学校の体育館に避難しましたが、揺れが起きるたびに体育館も大きく軋み、非常に怖かったのを覚えています。駐車場に出て避難している人も多くいましたので、それに習い私も外に出ました。

 

外や車の中というのは、室内よりも揺れの怖さが低減します。そのため、一時避難の場所としては

・広場
・公園
・グラウンド

などが適していると感じました。近くに建物や電柱がない場所が最適です。

また、そうした場所に車で避難されている方は、車の中や側で身を守りましょう。特に車内はサスペンションが効いているので揺れの恐怖を感じにくかったです。

 

まとめると、

①地震直後にまずは高台に登って津波のリスクを回避すること
②避難は、広場や公園、グラウンドなどの屋外の方が安心だということ
③道路状況次第だが、車で近くの場所に避難するのが最適

 

これを踏まえた上で、皆さんにとっての最適な逃げ場所を前もって決めておいてください。家の近くだと、どこが一番その条件に当てはまるでしょうか?

そして、そこに行くまでのルートもいくつか考えておいてください。ブロック塀が倒壊して車が通れなくなっている可能性もあります。その場所に避難するまでのパターンをいくつか考えておくのが重要です。

 

地震発生直後は、こうした場所に避難することで、倒壊や津波といった一次災害から命を守ることが出来ます。しかし、それだけでは十分ではありません。

次に押し寄せる問題は、さらなる本震の可能性と物資不足です。

 

【地震の一次災害回避後に逃げるべき場所|安心と必需品を確保する】

【地震の一次災害回避後に逃げるべき場所|安心と必需品を確保する】

 

熊本地震では震度7の地震の翌日に震度6強の地震が再び起こり、震度7の地震は前震だったと言われています。1回目の地震を持ちこたえた建物も、2回目の本震の方で倒壊してしまったところも非常に多く、本震がさらに地震の被害を拡大させました。

地震は大きいのが1回来たら終わりというのは盲信です。実際、東日本大震災の場合でも、3月11日の2日前にもマグニチュード7.3で震度5弱の強い地震が発生していました。そして、その後にマグニチュード9.0で震度7の本震が発生したのです。その後も震度5以上の地震が何度も続きました。

 

一度地震が来たあと、さらに大きな地震が襲ってくるかもしれません。一次災害を逃れてもまだまだ油断はなりません。その場にいる限り、安心することは出来ないのです。

 

また、地震後に起こるもう一つの問題が「モノがなくなる」ということです。営業できないお店も多いですが、営業しているスーパーやコンビニの情報はSNSやラジオで瞬時に伝わります。情報を聞いて多くの人が押しかけて買い占めた結果、一瞬で商品がなくなります。ホームセンターやガソリンスタンドでも何キロにも及ぶ列ができます。

そして、一度無店頭から消えた商品は、その後数日から数週間に渡って入ってきません。高速道路や空港が閉鎖され、物理的に物資が届きにくくなるのです。自衛隊の支援物資にも限りがあります。ある場所には残るほどの物資が届くところもあれば、数日の間全く何も届かない場所もあります。

 

地震で生き延びることが出来ても、食べ物や飲み物がないのです。ライフラインも寸断されると、夏や冬は非常に厳しくなります。

 

そこで覚えておいて欲しいのが、「一次災害から避難した後は、地震被害の小さい地域に逃げる」ということです。

 

家が倒壊し、ライフラインが寸断され、避難所に人が押し寄せるような大地震。それは、震度5強以上の地域です。

体感もありますが、震度5弱以下と震度5強以上はレベルが全く違います。震度5弱でも大きな揺れが来ます。物が落ちてガラスが割れることもあります。しかし、5強〜7の揺れはそれ以上に無茶苦茶です。それぐらい差があります。

 

地震の強さhttp://www.sourakuchubu119-kyoto.jp/zisin/zisin.onpointo.html

 

つまり、震度5以下の地域であればそこまで甚大な被害は出ていないということです。そうした地域に行けば、今までと変わらない生活風景が広がっています。

 

熊本県内でも被害の少ない地域というのはありました。

私の家があったエリアはコンビニに何も残っていなくて、ガソリンスタンドに入るための車が1キロ以上の渋滞を起こしていた地域でした。しかし、県外に避難しようと1時間ほど車を進めると、同じ県内でも被害が全くない地域がありました。

コンビニの棚から商品が落ちたところもありましたが、商品はいつも通り並んでいたのです。ガソリンスタンドも普通に入れました。

 

震度5強以上の地域にいると、世界が崩壊した印象すら覚えます。しかし、少し離れた場所や被害の少ない場所は何ら変わらないのです。

逆に言えば、被害の小さいエリアまで行くことができれば、地震後の生活でも困ることはほとんどありません。これは実際に逃げた経験があるからこそ伝えられることかなと思います。

 

知人を頼ってもいいですし、安いホテルに泊まってもいいでしょう。被害が大きく、物資がなくて混乱した場所を離れることで、安心と必需品が手に入ります。

 

大地震にあってしまうと、命の危機を感じたことで心は落ち着きません。揺れが続くとその度にドキドキしながら過ごさなくては行けませんし、物資がないので次にいつご飯を食べられるのかもわかりません。

トイレはどこも長蛇の列ですし、ほとんどの場所では紙も尽きています。女性の方であれば、知らない異性が周りに多い中で一人で移動したり着替えをするのは怖いでしょう。そんな状態では今後のことを冷静に考えられませんよね。

 

仕事や学校があるから地域から離れられない人もいると思います。しかし、本当に家族や自分の命を一番に考えるのであれば、被害の少ない地域に逃げるというのも一つの手です。人生を長い目で見たら、ほんの数日間避難したところでそこまで大きな影響はありません。

地震は一次災害だけでは終わりません。気持ちの面でも生活の面でも、安心な場所に移動しましょう。

 

「地震が起きたらどこに逃げたらいいの?」という疑問に対しては、

①巨大地震の直後には高台の開けた場所に移動して一次災害から避難する
②その後は震度5弱以下の地域に向けて逃げる

これが、具体的な逃げ方です。

 

もしかしたら、さらに大きな地震は起きないかもしれません。物資もすぐに届くかもしれません。しかし、巨大地震が起きてからの数日間は確実にそうしたリスクがあります。翌日にさらに大きな地震が来るかもしれませんし、ライフラインがストップして復旧までに時間がかかるかもしれません。その間は最低限の生活すらできないのです。

 

いつ来るかわからない地震に対する備えをすることは難しいと思います。ですが、いまここで災害が起きているのであれば、こうした次のリスクが数日中に起きるのは明白です。

命と安心を守るための対策を迅速に取れるよう「逃げ方」を確認しておきましょう。

 

 

【首都直下型地震・南海トラフ地震から逃げるために日頃から準備しておくべきこと】

【大地震から逃げるために日頃から準備しておくべきこと】

 

大地震が起きた時にどこに逃げたら良いか? 一つのヒントになったでしょうか? いつ来るかわからないからこそ、いつ起きても困らないように準備しておく必要があります。

 

大地震に備えて、最低限やっておくべき具体的な準備は以下の3つです

・直後に逃げる場所を家族みんなで共通認識として持つ
・ガソリンを半分以下にしない
・貴重品はスマホと財布、通帳だけでが最低限あれば良い

 

地震が起きた時、家族が別々の場所にいる可能性は高いです。それぞれのいる場所によって最適な逃げ場所は異なります。だからこそ、共通認識を持っておくことが重要です。近くにある「高台の開けた場所」です。常日頃から、地震が起きたら近くで一番高い開けた場所に逃げるということを共通認識として持っておきましょう。

 

被害の少ない地域に逃げようとしても、車にガソリンが入っていなければガソリンスタンドで数時間並ばなくては行けません。最悪の場合、ガソリンを入れることができなくて身動きが取れなくなってしまいます。そうならないように、常に半分以上はガソリンが入っている状態にしておくのが良いです。

 

また、避難する際、貴重品だけを取りに戻ったつもりが、あれやこれやと持ってくる人もいます。うちの親がまさにそうでした。靴を4足くらい持って行こうとしたのです。避難の際に持ち出すものは、スマホと財布、通帳があれば十分です。スマホと財布は普段から持ち歩いているはずですので、通帳などの貴重品だけをすぐに持ち出せるように一つにまとめておくと良いでしょう。

 

 

1回目の熊本地震が起きた時、私は実家の熊本を離れて県外で暮らしていました。地震を知って、怖がっている母親を少しでも安心させようと帰省。その日の晩に私も本震に遭いました。

 

・避難所に逃げてわかった避難所の恐怖
・倒壊などの被害が少ないグラウンドと車の安心感
・空腹でも食べる物が手に入らない絶望
・そして、逃げた先にあった普段通りの日常

 

熊本地震を私が通して体験したこれらのことが、今後必ず来る地震に対しての一つの備えになればと思います。

 

巨大地震が起きたとき、皆さんはどこに逃げますか? そのときに命を守る行動を今から考えておいてください。

 

少しでも参考になれば幸いです。

 

 

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プロフィール
著者
NiSH

ブックカフェを経営しながら、ハンドメイド腕時計作家・アパレルブランド運営、Webメディア運営などを副業でおこない「自分の好きなことを仕事にする力」を磨いてきました。

動画編集・Webデザイン・Webマーケティングなど、稼げるWeb系スキルを身につけて自由に生きていく方法を実践中。

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