こんにちは、にしむーです。
飲食店のトレンドの移り変わりは非常に激しいですよね。

次は何が流行るんだろう?流行に遅れないようにしなくては!
と考えている飲食店オーナーも多いのではないでしょうか?
私もカフェを経営しながら飲食店の戦略を勉強している身なのですが、今回、非常に面白い戦略アプローチを行ったお店が開店しましたのでご紹介したいと思います。
吉祥寺にオープンした「定額居酒屋すぎるや」がすごい
(参照:PRTIMES)
2019年11月25日に吉祥寺にオープンした「定額居酒屋すぎるや」さん。オープンして間もないですが、すぐにネットやメディアで話題になっています。
居酒屋のメニュー150種類を食べ飲み放題できるプランを用意しているのに加え、各席にたこ焼き器を置いており、食べ放題と合わせてたこ焼きパーティー(たこパ)もできるようになっているのです。
ですが、それだけだとありきたりなお店の一つに過ぎません。
最大の特徴は、「食べ放題1分15円、飲み放題1分7円から」と謳っているところです。
よくある居酒屋の食べ飲み放題といえば「2時間3000円」といった表記が一般的ですよね。
ですが、定額居酒屋すぎるやさんの場合、そこをあえて1分15円という表記にしているのです。そんなお店はほとんど聞いたことがありませんよね
「食べ放題1分15円」という言葉自体が非常にバズりやすいパワーワードになっているので、メディアにも多く取り上げられるのでしょう。

「じゃあ150種類を10分間で鬼のように食べれば150円でいいじゃん!」
と思ったら、そうはいかないのです。笑
すぎるやが使った差別化戦略「リフレーミング」とは?
(参照:PRTIMES)
「定額居酒屋すぎるや」さんのメニューを見ると、食べ放題をしようとすると、最安でも「ソフトドリンクの飲み放題付き2時間コース1800円」からしか利用できません。実は、すぎるやさんを利用する場合、大人一名だと最安でも1800円が必要なのです。
つまり、食べ放題1分15円というのは、食べ飲み放題2時間1800円を言い換えただけだということになります。そう考えると、食べ放題の内容的に見てそこまでお値打ちでもありませんよね。
これはリフレーミング戦略と言われます。あるモノを別の見方で捉え直す「視点転換」のことです。すぎるやさんの場合は2時間1800円のコースを、1分15円にリフレーミングしているのです。
リフレーミング戦略は様々なところで見られます。
東京の「はとバス」では、以前は東京観光をしたい地方からのお客さん向けのパッケージを作って運営していました。名所や旧跡をめぐるバスツアーです。
それを、内容はほとんど変えないまま都内在住の方向けにパッケージを変えたのです。
「江戸味覚食い倒れツアー」や「都会の夜景を楽しむシンデレラナイト」など、切り口の異なるパッケージを作ったことで、これまでとは違った客層を取り込むことに成功しました。
また、風邪をひいた時にポカリスウェットを飲む方も多いかもしれません。あれも、本来はスポーツ飲料だったものです。それを、体調がすぐれない時の水分補給飲料とリフレーミングすることで、風邪を引いたらポカリウェットといったイメージに繋がるようになったのです。
2時間1800円だと特徴が見えないところを、1分15円とリフレーミングすることで特徴化する。
定額居酒屋すぎるやの戦略は、リフレーミング戦略の優れた一例となるでしょう。
飲食店の最新差別化戦略「リフレーミング」はこれから流行る!?
(参照:PRTIMES)
厳しい飲食業界で生き残って行くための戦略として、「差別化戦略」というのは非常に重要なポイントです。
他店との違いを生むためのメニュー考案や、独自の世界観作りに頭を悩ませている方も多いでしょう。
しかし、それは誰もが考えること。しかも、効果的な差別化を生むアイディアなんてなかなか生まれません。
そんな方は、すぎるやさんが行ったリフレーミング戦略を使っての差別化を考えてみるのも1つの手です。
すでにある資源に対して異なる見方ができないか考えてみると、また別の差別化戦略が浮かぶかもしれません。
ですが、濫用するとお客さんに飽きられる可能性も高い方法であることは知っておいた方が良いです。
定額居酒屋すぎるやさんも、「食べ放題1分15円」で多くのお客さんの注目を集めるでしょうし、集客につなげることもできると思います。
しかし、よくよく考えると2時間1800円のコースだということにお客さんが気付いた時、お得感を持ってもらえるかどうかはまた別の問題になってきます。そうした表記が溢れかえるようになると、今度は逆に嫌悪感を覚えられるかもしれません。
話題になることやバズることは集客に大きな影響を及ぼしますが、使い方は注意しなければいけないでしょう。
【補足】
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これからは動画の時代と言われます。これから仕事のスキルアップや副業を目指す方にとっては、こうしたオンラインサービスを使っての自己投資がスタンダードになってくるはずです。