大切な人を亡くす悲しみには意味がある|別れは悲しみだけじゃない

「君の悲しみが美しいから僕は手紙を書いた」画像書評・映画評
若松英輔「君の悲しみが美しいから僕は手紙を書いた」
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本日紹介する一冊は若松英輔さんの著書「君の悲しみが美しいから僕は手紙を書いた」です。

 

著者自身、愛する奥様との死別を経験され、深い悲しみの中で救いの言葉を探し求めました。

 

そして同じように愛する人との別れを経験し、絶望の淵に立つ方へ手紙という形で寄り添います。それは決して「励まし」のようなものではなく、同じ経験をしたものとして「寄り添うこと」が念頭に置かれているように思います。

 

そして彼自身の経験から得ることが出来た「別れの意味」、「悲しみを温かいものに変える秘義」を教えてくれます。

 

『たしかに、残された者は悲しみを背負わなくてはなりません。しかし悲しむとき、相手が生きている時には感じることができかった、深い情愛が生まれる。』

 

この表現は、僕の心の琴線に触れました。

「あぁ、そういうことだったんだなぁ」と。

 

 

大切な人を亡くした経験は誰にでもあると思います。

 

この本を読んで、悲しみの涙で打ちひしがれているその時、実はそこには『悲しい』という感情だけではなく別の感情があったんだということに気付かされました。

 

人が死ぬと「悲しい」「寂しい」というのは、実は一種の固定観念かもしれません。

 

確かに悲しさもあるし、寂しさもある。

 

僕自身、祖父母を亡くしたときに、その悲しみを味わいました。

 

だけど、悲しさや寂しさよりも、本当はもっと大きな感謝」「愛おしさ」があったんだなぁって、死の悲しみを振り返ってみて改めて思います。

 

たくさん泣きながら祖父母のことを想い、

 

『たくさん優しくしてくれてありがとう。』

『わがままばっかり言ってごめんね。』

『大好きだったよ。』

『自分のおじいちゃん(おばあちゃん)でおってくれてありがとう』

『喜んでくれるような立派な人になるからね』

 

といった気持ちでいっぱいでした。

 

 

それはやっぱり悲しさや寂しさではなく、もっと優しい気持ちの、涙のように温かい想いでした。

 

人が死ぬこと。それはとても寂しいことなんだけど、実はそのときになって初めて、今までにないくらいその人のことを想えるのかもしれません。

 

結んだ糸が水で濡れてより固くなるというように、別れを通して、人は人とより強く結びつく。

 

悲しさだけではない、本当の「別れの意味」を教えてくれた一冊でした。

 

ぜひ手に取ってみてください。

 

【本の紹介】

 

 

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