こんにちは、BOOKS ROUTE193です。
本が好きな人であれば、いつか自分の本屋を持ちたいと考えてる人は少なくないのではないでしょうか?
今はブックカフェをやっている僕ですが、実は最初の夢は自分の本屋を開くことでした。
学生時代にそんな夢をもって地方の大型書店に就職をしたのですが、業界や仕組み、そして自分自身がやりたいような書店とお客さんが求めてる書店に差を感じ、「本を扱う仕事だけど本屋ではないものにしよう」ということでブックカフェに舵を切った経緯があります。
個人的にたくさんの人に読んでもらいたい本があってそれを売ろうとしても、どれくらいの人が興味を持って買ってくれるかわからない。だったら、売れるものをたくさん仕入れてどんどん売り捌け!ということで、AKB48や嵐、ワンピースなど当時絶大な人気で出れば売れる商品を品切れさせないように手配しまくるのが大きな仕事でした。
それが好きならともかく、せっかく夢を持って書店員になったのに、やる仕事がそれだとやっぱり虚しさは感じちゃいますよね。
そして当時は、個人が新刊書店をオープンさせるためのノウハウ本など皆無で(古書店の開業本はありましたが)、先輩社員に聞いても「始めるには取次に莫大な契約料を払わないといけないし、利益は少ないし、無理でしょう」の一言。
今となっては書店開業への考え方も努力のベクトルも違ったなと思うのですが、自分の本屋を持つことのハードルは、情報が少なかったこともあってものすごく大変なことでした。
そして先日、書店で面白そうな本を見つけたので手にとってみました。それが今日紹介したい本、「本屋、はじめました。Title開業の記録」です。
【本屋をしたい人にとって教科書的な一冊】
東京、西荻窪にある古民家を改装し、本屋Titleをオープンさせた辻山良雄さんは、元々リブロで書店員としてキャリアを積んできた人です。
リブロ時代には本業以外にも、各地の本にまつわるイベントの運営なども手掛けられ、書店以外の場所での本の可能性、お客さんの反応などを見てこられました。
そんな辻山さんが書店を開くきっかけになったのはお母さんの死が関係しています。
「来る人がその人自身に戻れるような落ち着いた場所。さまざまな人が行き交い、新しい知識や考え方を持って変えることの出来るような本屋を、小さくても良いのでこの世の中に一つ作るしかないのではないか」
その思いと共に書店を開くことを決意します。
きっとこの文章を読んでくださっている、本屋を始めることに興味がある方も、似たような想いを持っているのではないでしょうか?
本の中では、きっとあなたが知りたいことがたくさん載っています。
一般受けする本とセレクトした本の、折り合いや割合をどうするか。カフェやギャラリーなどを入れた方が、集客力は上がるか。取り次ぎとの交渉。イベント運営。開業前の告知。ホームページやSNSの使い方。などなど。
そして、開業後のエピソードとこれからの「本屋Title」についても書かれていて、その展望はとても楽しみです。
何より他に類を見ないのは、巻末付録として、取り次ぎとの交渉のために練った経営計画書や、開店後の書店・カフェの売上や収益といったリアルな数字が全て公開されているところです。
どんな開業指南本でも、アバウトでしか書かれていないそうした数字がここまで明らかにされているのにはびっくりしました。
これから本屋をしたいと思う人にとってこの上ない一冊だと思います。是非手にとって見てみてください。
【本屋、はじめました – 新刊書店Title開業の記録-】
著者:辻山良雄
出版社:苦楽堂
発売日:2017年1月1日
価格:1600円(税別)
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