今日紹介する一冊は本田直之さんと四角大輔さんの共著「モバイルボヘミアン~旅するように働き、生きるには~」です。
著者の二人はそれぞれサラリーマン時代を経て、安定ではなく心が喜ぶ場所に身を置きながら仕事をするスタイルを構築してこられた方です。
モバイルボヘミアンとは、仕事のために生きるのではなく、自分の好きなことをライフスタイルの中心に据える。そして旅するように働き暮らす自由な生き方のことです。
本田直之さんはハワイのビーチサイドを拠点に、四角大輔さんはニュージーランドの湖畔を拠点に世界中を飛び回りながら仕事をし、暮らしています。
タイトルにあるように、彼らのワークスタイル、ライフスタイルを可能にしているのは、インターネットとモバイル端末、ネットワーク環境の発達です。
世界中にwifiの電波が飛び、どこにいてもネットに繋げる現代において、旅するように生きることは不可能ではなくなりました。
これらのモバイルテクノロジーを使いこなすことで、時間·場所·会社·収入源という4つの制約を受けずに生きていくことが出来るようになります。
この本は、誰もが憧れるその可能性を見せてくれます。ノマドを超えた、これからの幸せなワークスタイルのヒントとしてぜひ知識の一つに加えてほしい一冊です。
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【夢への準備時間は、それなりに必要】
ワークスタイルやライフスタイルで注目を集める二人ですが、この本を読んで自分なりに注目したのは、二人がその「夢」のスタイルを確立するまでの道のりです。
そこから、「夢への理解」と「夢の持つ本当の意味」を知ることが出来ました。
夢を持ったことは誰しも一度はあると思います。そして、一度の挫折で諦めてしまう人がほとんどではないかと思います。
たとえ一生懸命夢を目指したとしても、学生時代のほんの数年の話ではないでしょうか。
この本からわかることは、「夢はすぐには叶わない」ということです。
誰もが準備や計画、スキルの向上に何年も十何年もかけて、その夢を実現しています。準備というのは、人脈を作ったり、うまくいくやり方を調べたり考えたり、もちろんお金も貯めたり、といろいろあると思います。
僕自身、カフェを始めるまでに、最初にやりたいと思ってから開業までに5年かかっていましたし、本田さん四角さんも、それぞれ6年、15年と準備期間がありました。
もし今あなたがやりたい夢があったとして、全然進めてないなぁと感じていても、それも必要な時間だと思います。
すぐには叶わないけど、考えて行動して自分のいろんな力を磨いていく。それが夢への正しい理解であることを知れば、簡単には諦めなくなるのではないでしょうか?
悩んで、どうしようかと考えて、そして考えたことを信じて行動する。あなたは今そのステップの途中です。
誰もが時間をかけて夢を叶えたように、あなたも確実に夢に向かって進んでいると信じてほしいと思います。
僕は友人から、「お前が進んでいる道は、お前が進むべき道だろ。」と言われたことがあります。
あなたにとっても、今あなたが進んでいる道は、あなたが進むべき道です。今うまくいっていない、まだ全然叶いそうもない。けれど誰もがその道を進んできていると思ったら、ちょっと自分にも進み続けようという勇気がわいてきませんか?
【夢の途中は、すでに夢の時間の中】
例えばカフェをする夢があったとして、自分の描くカフェ(いわゆる建物や内装やメニューなど)が完成したらいいのかというと、ちょっと違うと思います。
カフェをしたいっていう夢は、そのカフェを通してたくさんのヒトの笑顔のために働けたり、カフェという夢を叶えて生きてる自分を誇らしく思ったりしたいってことではないでしょうか。
だとしたら、カフェをするという夢を持って、そのために必要なことを考えて行動する。いつかやるカフェに来てくれるお客さんのことを思っていろんなセンスを磨いたりする。それは、もうすでにあなたが「夢に生きている」ということなのではないかと思います。
夢は実現することや結果を手にすることはもちろん重要ですが、夢があるだけで日々に喜びがあり、学びがあり、成長があります。
ヒトは夢を持たなくても生きていくことはできます。多くの人は夢を持なかったり諦めたりしながらも生きています。
ではなぜ、夢を持つのでしょうか。
僕は結局のところ、自分自身を幸せにしたいという気持ちが夢になってるんだと思います。
達成して喜びたい、誰かを喜ばせたい、好きなことを上手になりたい、裕福になりたい、褒められたい。夢の行き着く先は自分の幸せだと思うんです。
夢が叶うこと、成功には誰もが喜びを見いだせます。だけどそれだけじゃなくて、日々の成長にも喜びを感じることが出来れば、夢はもっと自分自身を幸せにしてくれます。
夢の途中は、夢の時間の中。
夢があること自体が素敵なことです。叶わないから諦めるではなく、いつまでも夢を持つことで、日々を楽しく生きていくことができる。そんなことをこの一冊が教えてくれます。
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【胸に残った言葉たち】
「違和感を抱いたまま就職し、6年間会社員をしたが、それは自分のやりたいことをやって生きる力をつけるためだった」
「それは○○さんだからできるんでしょう?というのは、ただの思考停止だ。」
「目覚めてから寝るまでの時間すべてを、できるだけやりたいことに費やす。それが可能となる時代、そんな未来の入口にぼくたちはいるのだ。」
【モバイルボヘミアン~旅するように働き、生きるには~ 商品情報】
著者:本田直之、四角大輔
出版社:ライツ社
発売日:2017年4月14日
価格:1500円(税抜)
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