山中伸弥が挫折の先に掴んだ栄光に学ぶ|挫折は未来へのきっかけです

「生命の未来を変えた男」画像書評・映画評
山中伸弥「生命の未来を変えた男」
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こんにちは。

 

あなたの人生に少しの灯をともす本屋 BOOKS ROUTE 193です。

 

どうぞゆっくり見ていってください。

 

 

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【生命の未来を変えたiPS細胞の発見】

 

今日ご紹介したい一冊は、iPS細胞を発見し生命の謎と未来に光を差した一人の科学者 山中伸弥さんを追ったノンフィクション「生命の未来を変えた男」です。

 

細胞というのは、受精卵というもともと一つの細胞が分化して分化してたくさんの細胞になり、その分化の途中で血液だったり、骨だったりとそれぞれの場所での役割を持つ細胞に変わっていきます。

 

そして分化すると、通常はもとには戻らない。

 

しかし山中さんは、ヒトの皮膚から取った細胞で、分化する前の受精卵のような細胞であるiPS細胞を作ることに成功しました。

 

つまり皮膚の細胞から、心臓や腎臓、膵臓など様々な細胞に作り変えることが出来るのです。

 

これまで心臓に疾患があるときには、他人の心臓を移植しなければいけなかったのが、その人自身の皮膚から心臓の細胞を作り、それを移植することが出来るようになるので、拒絶反応も抑えられます。

 

iPS細胞の発見はこのような、患部を新しく作り出した細胞に置き換える「再生医療」や、iPS細胞として生み出した細胞が病気になる過程を調べる「病態モデル」、それを活用して生み出す「新薬開発」などに大きく貢献するであろう分岐点になりました。

 

 

【挫折が生んだ山中伸弥の未来】

 

学生時代に取り組んだラグビーにおいて、いくつもの怪我をし、外科にお世話になっていた山中さん。

 

外科医としての道に進むも、そこで大きな挫折をします。

 

それが難病患者との出会い。

 

外科医のことを、怪我を数日で治して元気な姿を取り戻してもらえる仕事のように考えていた山中さんにとって、治す術も進行を止める術もないような難病疾患を持つ患者との出会いは衝撃だったようです。

 

「治せない病気が世の中にはたくさんある。臨床の医師としての限界を強く実感する日々が続いていた。」山中さんは本書の中でそのように回顧しています。

 

その後、臨床の道から逃げるような思いを抱きながら研究の道に進んだ山中さん。それに対して知り合いの臨床の医師から次のような言葉をかけられたそうです。

 

「医者として1日50人の患者を365日、10年間診たとしても。トータルでは18万人。しかし基礎研究であたらしい治療法を開発すれば、100万人以上の患者を救えるかもしれないじゃないか」。

 

この掛けられた言葉は、山中さんが研究の道に進む大きなモチベーションになったのではないかと思います。

 

研究者の中には研究をして論文を書くことが仕事だと思っている人も多いようですが、山中さんはことあるごとに研究結果の「応用」ということを口にしています。

 

それも、臨床の場での挫折があったからこその強い願いかもしれません。

 

偉大な漫画家の手塚治虫さんも、医者としての道を捨てて漫画家になったことで有名です。

 

彼もまた同じように臨床の場で治せない病気に直面し、「医療で人を救うことには限界がある。けれど、漫画でなら人を明るくすることも生きることに前向きにすることも出来る」と言うようなことを語っていたのを思い出しました。

 

今では山中伸弥さんが研究者になったことも手塚治虫さんが漫画家になったことも、それを挫折だと言う人はいません。

 

それは、これまでの方法論を疑い、自分の信じた道を頑なに歩み続けたから辿り着けたものなのではないでしょうか。

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【未来と謎へのロマン】

 

iPS細胞はメリットばかりでなく、未だ数々の難問が待ち構えています。

 

倫理的な問題も大きなものの一つですが、そもそもこのiPS細胞自体、ヒトへの実用化がされるかどうかというのも、安全性の問題などからまだまだわからないところです。

 

難病治療に有望な研究成果と言われるものの多くは、効能よりも重大な副作用などが原因となり、薬として私達の治療に使われることはないそうです。

 

だとしても、こうした発見や技術の進歩は、多くのロマンを与えてくれます。

 

私は文系なのでこれまで科学や技術などに疎かったのですが、細胞の研究によりどのようにして一つの細胞が一つ一つ意味を持つ何兆もの細胞になっていくのか。そして、まだまだ知られていない一つ一つの細胞が持つ力。

 

それらに想いを馳せるだけで、広大なロマンを感じずにはいられません。

 

トカゲは尻尾を切られても新しい尻尾を自生させることができます。ヒトは骨が折れたときに骨同士が再びくっつこうとするくらいの力はありますが、ちぎれてしまうと元には戻りません。

 

しかし、それも研究が進めば、どの細胞が再生機能を持ち、どの細胞がその再生を無効化しているかがわかるかもしれません。

 

数十年後には今までの常識が大きく覆るような発見に繋がるかもしれないことが、今この瞬間も研究されています。

 

自然、生命、宇宙。

 

まだまだこの世界には多くの神秘があります。

 

私たちが生きている間に明らかになるという保証などないような途方もない研究に命を注ぎ込む研究者。

 

そうした研究者の手で未来は開かれていくのかもしれません。

 

 

【生命の未来を変えた男~山中伸弥のiPS革命~ 本の紹介】

 

著者:NHKスペシャル取材班

出版社:文藝春秋

発売日:2014年4月10日

価格:560円(税別)

 




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にしむー

にしむーです。カフェ経営・手作り腕時計作家・ちっちゃい本屋など、自分の好きなことでビジネスをして生きています。
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