NISAで投資を始めて順調に資産が増えてくると、「次はどんな投資をすればいいのだろう?」と考える方は少なくありません。実際、NISA口座の非課税枠を使い切った投資家の多くが、新たな資産運用方法を模索しています。
この記事では、NISA利用者が次のステップとして選んでいる資産運用方法を、リスクレベルや投資目的別に詳しく紹介します。iDeCoや不動産投資といった定番の選択肢から、外貨建て資産や現物資産まで幅広く解説。
さらに、「投資のコンシェルジュ」のような、プロのアドバイスを受けながら最適な運用プランを見つけられるサービスも紹介していきます。
あなたの投資目標や資金状況に合わせて、最適な資産運用の組み合わせを見つけていきましょう。
【NISAの次に始める人が多い資産運用の選び方】
NISA以外の投資を検討する際は、闇雲に始めるのではなく、自分に合った方法を選ぶことが成功の鍵となります。ここでは、資産運用方法を選ぶ際の基本的な考え方を3つのポイントに絞って解説します。
・自分のリスク許容度を知ることが重要
資産運用を始める前に、まず自分がどれくらいのリスクを受け入れられるのか把握することが大切です。
リスク許容度とは、投資によって資産が減少した場合に、精神的・経済的にどこまで耐えられるかを示す指標のこと。年齢や収入、家族構成によって大きく異なります。
例えば、30代で安定収入がある独身の方なら、多少のリスクを取っても長期的に回復できる時間があります。一方で、50代で子どもの教育費がかかる家庭なら、元本割れのリスクが低い運用を優先すべきでしょう。
自分の生活状況を冷静に分析し、「今持っている資産の中で、万が一これくらいの金額までなら減っても大丈夫」というラインを明確にすることから始めましょう。
・投資期間と目的を明確にする
資産運用は目的によって適切な方法が変わります。老後資金の準備なのか、5年後のマイホーム購入資金なのか、それとも余剰資金の運用なのか。目的が明確になれば、自然と投資期間も定まってきます。
長期運用が前提なら、短期的な価格変動を気にせず株式中心のポートフォリオを組めるでしょう。逆に、3年以内に使う予定のある資金なら、元本保証に近い債券や定期預金を選ぶべきです。
投資期間と目的を書き出してみると、自分に必要な運用方法が見えてきます。「なんとなく増やしたい」ではなく、具体的なゴールを設定することが成功への第一歩です。
・分散投資でリスクを抑えることも検討する
「卵を一つのカゴに盛るな」という投資の格言があるように、資産を複数の投資先に分けることでリスクを軽減できます。これが分散投資の基本的な考え方。株式だけでなく、債券や不動産、金など異なる値動きをする資産を組み合わせることで、一つの市場が下落しても他でカバーできる可能性が高まります。
地域の分散も重要です。日本株だけでなく、米国株や新興国株を含めることで、特定の国の経済状況に左右されにくくなります。時間の分散、つまりドルコスト平均法による積立投資も有効。一度に大金を投入するのではなく、定期的に少額ずつ投資することで、高値掴みのリスクを減らせるのです。
このように、投資という卵を1つのカゴに絞らず、複数の選択肢の中に入れておくことが大切です。
【NISA利用者が次に選ぶ代表的な資産運用方法】
NISAで投資経験を積んだ方が、次のステップとして選ぶことが多い資産運用方法を5つ紹介します。それぞれの特徴やメリット、注意点を理解して、自分に合った選択肢を見つけましょう。
・iDeCo(個人型確定拠出年金)で老後資金を準備
iDeCoは老後資金作りに特化した税制優遇制度で、NISA利用者が次に始める運用方法の筆頭です。最大のメリットは掛金が全額所得控除になること。年収500万円の会社員が月2万円積み立てれば、年間約4.8万円の節税効果が得られます。
運用益も非課税で、受取時にも退職所得控除や公的年金等控除が適用されるため、トータルでの税制メリットは非常に大きいのです。
投資信託や定期預金など複数の商品から選べ、自分のリスク許容度に合わせた運用が可能。ただし、原則60歳まで引き出せない点には注意が必要です。長期的な老後資金準備と考えれば、NISAと並行して活用すべき制度と言えるでしょう。
・不動産投資で家賃収入を得る
不動産投資は、株式投資とは異なる安定したインカムゲイン(家賃収入)を得られる点が魅力です。
ワンルームマンションなら数百万円から始められ、ローンを活用すれば自己資金を抑えつつレバレッジ効果も期待できます。
家賃収入は景気変動の影響を比較的受けにくく、長期的に安定したキャッシュフローを生み出します。また、相続税対策としても有効。実物資産なので、インフレ時には資産価値の目減りを防げる効果もあります。
一方で、空室リスクや修繕費用、管理の手間といったデメリットも存在。物件選びや立地条件の見極めが成否を分けるため、事前の市場調査やプロへの相談、収支シミュレーションが不可欠です。
・外貨建て資産で為替差益を狙う
円だけで資産を持つリスクを分散するために、外貨建て資産への投資を検討する人も増えています。米ドルやユーロなどの主要通貨建ての外貨預金、外貨建てMMF(マネー・マネジメント・ファンド)、外国債券などが代表的です。
為替レートの変動によって資産価値が増減するため、円安局面では大きな利益を得られる可能性があります。また、日本よりも金利が高い国の通貨で運用すれば、金利収入も期待できるでしょう。
ただし、円高に振れれば為替差損が発生するリスクがあります。為替手数料も考慮が必要です。
長期的な資産分散の一環として、ポートフォリオの10〜30%程度を外貨資産で保有する戦略が一般的と言えます。
・個人向け国債で安全性重視の運用
リスクを極力抑えたい方には、個人向け国債が適しています。日本国が発行する債券なので、元本割れのリスクはほぼゼロ。銀行の定期預金よりも金利が高めに設定されているのも魅力です。
固定金利型(3年・5年)と変動金利型(10年)があり、金利上昇局面では変動金利型が有利になります。最低金利保証が0.05%あるため、デフレ環境でも一定の利回りを確保できる点も安心材料。1万円から購入でき、中途解約も可能です(ただし直近2回分の利息が差し引かれます)。
NISA枠を使い切った後、安全資産として資産の一部を国債で保有する戦略は、特に50代以降の投資家に支持されています。
・金、プラチナなどの現物資産投資
株式や債券とは異なる値動きをする金やプラチナへの投資も、分散投資の有力な選択肢です。金は「有事の金」と呼ばれ、経済不安や地政学リスクが高まると価格が上昇する傾向があります。インフレヘッジとしても機能するため、通貨価値が下落する局面での資産保全に有効です。
購入方法は、金地金(ゴールドバー)や金貨を直接購入する現物投資、純金積立で毎月少額ずつ購入する方法、金ETFで証券として保有する方法などがあります。
現物なら実物を手元に置ける安心感がありますが、保管コストや盗難リスクを考慮する必要があります。ETFなら少額から投資でき、売買も簡単。ポートフォリオの5〜10%程度を貴金属で保有すると、リスク分散効果が高まるでしょう。
【NISA活用済みの投資中・上級者に人気の資産運用方法】
投資経験を積み、さらなるリターンを目指す中上級者が選ぶ運用方法を、さらに4つ紹介します。リスクとリターンのバランスを理解した上で、自分の投資スタイルに合うか検討してみましょう。
・米国株、海外ETFで世界に分散投資
日本市場だけでなく、世界最大の株式市場である米国市場への投資は、グローバル分散の基本です。AppleやMicrosoft、Amazonといった世界的な成長企業に直接投資できるのは大きな魅力。長期的に見れば、米国株式市場は日本株を大きく上回るリターンを生み出してきました。
個別株のほか、S&P500やNASDAQ100に連動するETF(上場投資信託)なら、一つの商品で数百社に分散投資できます。VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)やVOO(バンガード S&P500 ETF)は、低コストで米国市場全体に投資できる人気商品。配当金を受け取れる楽しみもあります。
為替リスクや外国税額控除の手続きなど、国内投資にはない要素があるため、ある程度の知識と経験が求められるでしょう。
・投資信託の特定口座での積立投資
NISA枠を使い切った後も、特定口座で投資信託の積立を続ける投資家は多くいます。特定口座(源泉徴収あり)なら、証券会社が税金計算と納税を代行してくれるため、確定申告の手間がかかりません。
運用益には約20%の税金がかかりますが、長期的な資産形成には依然として有効な方法です。インデックスファンドを選べば、低コストで市場平均並みのリターンを狙えます。毎月の積立設定をしておけば、相場の上下を気にせず自動的に投資が続けられる点も魅力。ドルコスト平均法の効果で、平均取得単価を抑えられるでしょう。
NISAとは別に、さらに投資額を増やしたい方におすすめの方法です。
・FX(外国為替証拠金取引)でレバレッジ運用
FXは少額の証拠金で大きな金額の取引ができるレバレッジが特徴です。日本では最大25倍のレバレッジが可能で、効率的に資金を運用できます。24時間取引できるため、日中働いている方でも夜間に取引できるメリットがあります。
スワップポイント(金利差調整分)を受け取りながら長期保有する戦略もあれば、短期的な為替変動を利用したデイトレードまで、多様な投資スタイルに対応。
ただし、レバレッジは損失も拡大させる諸刃の剣です。相場が予想と逆に動けば、証拠金以上の損失が発生するリスクもあります。
十分な知識と資金管理、損切りルールの徹底が不可欠でしょう。初心者がいきなり手を出すのではなく、まずはデモ取引で経験を積むことをおすすめします。
・ロボアドバイザーで自動運用
ロボアドバイザーは、AIが投資家のリスク許容度に応じて最適なポートフォリオを自動構築し、運用してくれるサービスです。WealthNaviやTHEOなどが代表的。投資の知識がなくても、プロレベルの分散投資を実現できます。
定期的なリバランス(資産配置の調整)も自動で行われるため、手間をかけずに合理的な運用が継続できる点が魅力です。最低投資金額は1万円からと少額で始められ、積立設定も簡単。ただし、年率1%前後の手数料がかかるため、自分で低コストのインデックスファンドを組み合わせるよりはコストが高くなります。
投資の勉強をする時間がない忙しい方や、資産配分の判断に自信がない方に適したサービスと言えるでしょう。
【少額から始められる資産運用の選択肢を紹介】
まとまった資金がなくても、少額から始められる投資方法があります。投資経験を積みながら、徐々に金額を増やしていくアプローチを紹介します。
・ソーシャルレンディングで利回り重視
ソーシャルレンディングは、インターネットを通じて資金を必要とする企業に投資家が融資する仕組みです。年率3〜7%程度の利回りが期待でき、株式投資よりも安定したリターンを求める方に注目されています。
1万円から投資できるサービスが多く、少額分散投資が可能。運用期間は数ヶ月から2年程度のものが中心で、比較的短期で資金が戻ってくるのも特徴です。
ただし、融資先企業の返済遅延や貸し倒れリスクがあり、元本保証はありません。事業者の信頼性や案件の審査基準をしっかり確認することが重要。
複数の事業者・案件に分散投資することで、リスクを抑えながら高めの利回りを狙う戦略が基本となります。
・暗号資産(仮想通貨)で新しい資産クラスに挑戦
ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産は、高いボラティリティ(価格変動)が特徴の新しい投資対象です。デジタル技術やブロックチェーンの発展とともに、将来的な価値上昇を期待する投資家が増えています。
少額から購入でき、数百円単位で投資可能な取引所も多数あります。24時間365日取引できる点も特徴です。
一方で、価格変動が非常に大きく、短期間で資産が半減することもあれば倍増することもある、ハイリスク・ハイリターンな投資です。法規制の動向や技術的な問題、取引所のセキュリティリスクなど、従来の金融商品にはない要素も考慮が必要。
ポートフォリオの一部として、失っても問題ない余剰資金で挑戦するのが賢明でしょう。
【NISAの次の資産運用方法は、投資のプロに相談できるサービスの活用がおすすめ】
自分だけで投資判断をするのが不安な方や、より最適な運用プランを知りたい方には、プロのアドバイスを受けられるサービスの活用がおすすめです。
・投資のコンシェルジュで自分に合った運用プランを見つける
「投資のコンシェルジュ」は、あなたの資産状況や投資目標、リスク許容度に基づいて、プロのアドバイザーが最適な資産運用プランを提案してくれるサービスです。
単なる金融商品の販売ではなく、ライフプランニングの視点から中長期的な資産形成をサポート。投資信託、不動産、保険、外貨建て資産など、様々な選択肢の中から組み合わせを提案してくれます。
NISA以外にどんな投資をすべきか迷っている方にとって、心強いサポートをしてくれるでしょう。
相談は無料で、オンラインでも対面でも対応可能。投資初心者から経験者まで、それぞれのレベルに応じたアドバイスが受けられるため、「何から始めればいいかわからない」という方は、まず相談してみるのも一つの方法です。
・IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)への相談
IFAは特定の金融機関に属さず、中立的な立場でアドバイスを提供する資産運用の専門家です。証券会社や銀行の営業担当者と異なり、自社商品を売るノルマがないため、顧客の利益を第一に考えた提案が期待できます。
長期的な関係を築きながら、ライフステージの変化に応じた資産配分の見直しやリバランスをサポートしてくれるのが特徴。相談料は有料の場合もありますが、その分利益相反のない純粋なアドバイスが得られます。
資産が一定以上ある方や、複雑な資産構成を持つ方には特に効果的です。
・証券会社のラップ口座サービス
ラップ口座は、証券会社や信託銀行が投資家に代わって資産を一任運用してくれるサービスです。最低投資金額は300万円程度からと、ある程度まとまった資金が必要ですが、プロによる本格的な資産運用を任せられます。
定期的に運用報告があり、市場環境の変化に応じてポートフォリオを調整してくれるため、忙しい方や投資判断に自信がない方に適しています。
年率1〜3%程度の手数料がかかるため、コストに見合った運用成果が得られるか見極めることが重要。複数の金融機関のラップサービスを比較検討し、運用方針や過去の実績、手数料体系を十分に確認してから契約しましょう。資産規模が大きくなってきた方の選択肢として検討する価値があります。
【NISA以外の投資を始める前に確認すべきポイント】
新しい投資を始める前に、必ず確認しておくべき重要なポイントがあります。これらを押さえることで、失敗のリスクを大幅に減らせるでしょう。
・生活防衛資金を確保してから投資する
投資を始める前に、まず生活防衛資金を確保することが鉄則です。一般的には生活費の6ヶ月〜1年分を、すぐに引き出せる普通預金などに置いておくべきとされています。この資金があれば、急な病気やケガ、失業といった予期せぬ事態にも対応できます。
生活防衛資金が不十分なまま投資に資金を振り向けると、緊急時に投資資産を不利なタイミングで売却せざるを得なくなるリスクがあります。特に株式投資は短期的に大きく値下がりすることもあるため、必要な時に必要な資金が確保できない可能性があるのです。
「余裕資金で投資する」という原則を守り、万が一失っても生活に支障がない範囲で投資額を決めましょう。
・税制面のメリット&デメリットを理解する
投資商品によって税制が大きく異なるため、事前に理解しておくことが重要です。
NISAやiDeCoは非課税メリットがありますが、特定口座での投資信託や株式の売却益には約20%の税金がかかります。
配当金や分配金も課税対象ですが、配当控除の適用で税負担を軽減できる場合もあります。不動産投資では、減価償却による節税効果がある一方、売却時の譲渡所得税を考慮する必要があります。FXの利益は雑所得として申告分離課税(税率約20%)の対象です。
確定申告が必要になるケースもあるため、年間の利益額や取引内容によっては税理士への相談も検討しましょう。税引き後の実質リターンで投資判断することが大切です。
・手数料やコストを比較検討する
投資のリターンを左右する重要な要素が手数料やコストです。同じ投資対象でも、証券会社や金融機関によって手数料体系が大きく異なります。投資信託なら、購入時手数料(販売手数料)、保有中の信託報酬、解約時の信託財産留保額を確認しましょう。
ネット証券では購入時手数料が無料のノーロード投信が多く、信託報酬も低い商品が豊富です。対面証券では手数料が高めですが、アドバイスが受けられるメリットがあります。不動産投資では仲介手数料や管理費、修繕積立金などのランニングコストも発生。
長期投資になるほど、わずかな手数料の差が最終的なリターンに大きく影響します。コストを抑えることは確実なリターン向上につながるため、複数の選択肢を比較検討することが賢明です。
【投資目的やリスク許容度に合わせて適切な運用方法を選ぼう】
NISAで投資を始めた後、さらなる資産形成を目指すなら、自分の投資目的やリスク許容度に合わせて適切な運用方法を選ぶことが重要です。老後資金準備ならiDeCo、安定収入を求めるなら不動産投資、リスク分散なら外貨建て資産や貴金属投資など、それぞれに特徴とメリットがあります。
中上級者には米国株や海外ETF、FXといった選択肢もありますが、リスク管理が不可欠。少額から始められるポイント投資やソーシャルレンディングで経験を積むのも有効です。自分だけで判断が難しい場合は、『投資のコンシェルジュ』やIFAといったプロのアドバイスを活用する方法もあります。
どの投資方法を選ぶにしても、緊急予備資金の確保、税制の理解、手数料の比較といった基本を押さえることが成功への近道。焦らず、自分のペースで着実に資産形成を進めていきましょう。あなたに最適な投資の組み合わせを見つけて、長期的な資産増加を目指してください。

