フリーランスは自由なスケジュール管理ができる一方で、高い自己管理能力が求められます。時間管理はフリーランスにとって欠かせないスキルと言えるでしょう。
この記事では、「フリーランスの時間管理のやり方」と「仕事の時間効率を最大化する集中力アップ方法」について解説します。
ぜひ参考にしてください。
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【登録必須】フリーランス向けエージェント&マッチングサービスおすすめ5選 未経験がやるべき仕事の探し方と取り方を解説
【フリーランスの労働時間の規定は? 何時間働くべき?】
労働時間には法律で定められた規定が存在します。基本的な制度は以下の通りです。
- 使用者は、原則として、1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはいけません。
- 使用者は、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を与えなければいけません。
- 使用者は、少なくとも毎週1日の休日か、4週間を通じて4日以上の休日を与えなければなりません。
これに時間外労働協定を加えることもでき、45時間を加えたものが労働時間の規定となります。
フリーランスには労働時間の規定が存在しないということ。
どれだけ働こうが自由であり、自分自身ので働く時間を調整する必要があります。
そのため、フリーランスは以下のようなポイントを考慮しながら、働く時間を考える必要があります。
- 請け負った仕事の内容や量
- 健康状態の管理
- 稼ぎたい収入の目標
- チームメンバーとのバランス
仕事の内容や健康状態に左右されるのは当然のこと、収入の目標によっても働く時間は変わってくるでしょう。
また、業務を委託できる下請けを雇うかどうかによっても自分の仕事量をコントロールできます。
これらを踏まえて自分に合ったバランスを見つけることも、フリーランスが向き合う問題の1つです。
【フリーランスが時間管理術を身につけるメリット】
すべて自分次第で時間割を決められるフリーランスにとって、時間管理は非常に重要です。時間管理術を身につけることには、以下のようなメリットがあります。
逆にいうと、時間管理ができないフリーランスはいつも切羽詰まっていますし、仕事ができないのでクライアントからの信頼も得られません。
自分自身の成長に投資する時間もないので、年収アップも実現できないでしょう。
そんなフリーランスになりたくないですよね。スキルを磨くことも重要ですが、時間管理術を学ぶことで仕事はもっとやりやすくなります。意識的に学んでいきましょう。
次章では、時間管理のやり方を解説します。ぜひ実際に試しながら読み進めてください。
【フリーランスが身につけるべき時間管理のやり方|最強の時間管理術「タイムボクシング」を取り入れよう】
世界中のWebサイトを調査した中でもっとも紹介されている時間管理術「タイムボクシング」をご存知でしょうか?
テスラ・モーターズやスペースX、X(旧Twitter)を運営するイーロン・マスクもこのタイムボクシングで多忙な日々を管理しています。
タイムボクシングこそ、まさに世界一の時間管理術と言えます。フリーランスの私たちもそれを取り入れてみましょう。
ここでは、タイムボクシングを取り入れた時間管理の4ステップを解説します。
- to doリストでタスク管理
- 二軸思考で優先順位付
- 想定時間を考えてスケジュールに当てはめる(タイムボクシング)
- 予備時間・予備日を設定しておく
それぞれ解説します。
1、To-Doリストでタスク管理
時間管理の基本として、「To-Doリスト」を効果的に活用することは不可欠です。
To-Doリストは、日々の仕事やプロジェクトを整理し、優先順位を付けるのに役立ちます。
To-Doリストの作成に際しては、以下のポイントを押さえることが重要です。
- ブレインストーミングで思いつく限り抽出する
- タスクを具体的に記述
計画を立てる際には、とにかく必要な項目を洗い出すことが重要です。また、それぞれの予定や行動計画については、具体的で明確なタスクとして抽出しましょう。
例えば、「クライアントのプレゼン資料を作成する」というタスクよりも、「クライアントのプレゼン資料のアウトラインを作成する」や「イメージ画像を選んで資料に当てはめる」という方が具体的になります。
これらをリスト形式で洗い出して必要な行動を一目で分かるようにしましょう。
2、二軸思考で優先順位付け
次に行うのが優先順位の設定です。タスクを洗い出したら、それぞれの重要性や緊急性を見極めることが求められます。
その際、二軸思考を使うと判別がつきやすいのでおすすめです。
縦と横が交差するように2本の線を描き、右側と上側に矢印をつけましょう。それらを「緊急度」と「重要度」の大小とします。そうすると、以下の4つのレベルで分類できるような表ができます。
- 緊急性が高く重要性も高いもの(最優先)
- 緊急性が高く重要度が低いもの(2番目に優先)
- 緊急性が低く重要性が高いもの(3番目に優先)
- 緊急性も重要性も低いもの(後回し)
先ほど洗い出したタスクを1つ1つ確認し、当てはまる箇所に記入していきましょう。
この方法を使えば各タスクの優先度が明確になり、仕事の進め方がスムーズになります。
3、想定時間を考えてスケジュールに当てはめる(タイムボクシング)
タスクの優先度が明確になったら、最強の時間管理術である「タイムボクシング」を用いてスケジュールを決めていきます。
タイムボクシングとは「時間」の「箱に入れる」という意味であり、各タスクに対して割り当てる時間を決めていく方法です。
タスクごとに完了させる時間をあらかじめ決めた上で、1日のスケジュールに組み込みます。
タイムボクシングはあのイーロン・マスクも使っている時間管理術。この方法には、2つの大きなメリットがあります。
取り入れることで生産性が大きくアップできるでしょう。
タイムボクシングのポイントは、想定時間をきちんと立てて厳守することです。
「10時から11時までに資料作成を終わらせる」と決めたら、この時間になったら他の仕事は一切手を付けず、資料作成だけに集中します。
生産性が上がらずに悩んでいる方は、ぜひ試してみてください。
4、予備時間・予備日を設定しておく
どのように計画を立てても、想定外の出来事が起こることは避けられません。予期せぬトラブルや急な依頼など、予定が狂うこともあります。
そんな時に備えて、一日の中で「予備時間」を、また一週間のスケジュールの中には「予備日」を確保するのがおすすめ。
特に最初は自分の能力を見誤りがちです。私も1時間でできるかなと思っていた作業が1時間半くらいかかることがよくあります。
予備時間や各タスクの間に15〜30分ほどの休憩時間を設けるなどして、そうした状況にも対応できるようにしておいてください。
時間は有限です。どれだけ頭が良くても、経験豊かでも、時間が許さなければそれらは意味をなしません。この「タイムボクシング」を用いた時間管理を学び、日々の生活をより有意義に送りましょう。
【生産性アップには時間管理だけでなく集中力管理も欠かせない】
時間管理術を取り入れることで、今より格段に時間の使い方が良くなるでしょう。
8時間集中して働いて10のタスクが終わる人と、8時間働いているけど途中で違うことを考えたりして4のタスクしか終わらない人。あなたはどちらのタイプでしょうか?
時間管理と生産性向上はまた別問題です。フリーランスとして仕事の効率や時間単価を上げるには、集中力を上げて時間の濃度を上げる努力も必要です。
集中力をアップさせるためのコツは以下の3つです。
- マインドフルネス瞑想
- カウントダウンタイマー
- ノイズの除去
これらを使うと、時間の生産性が大きく向上します。それぞれ解説します。
・マインドフルネス瞑想
マインドフルネス瞑想とは、自分の思考や感情に意識を向けて、あるがままに受け入れる瞑想です。これを習慣化することで、集中力やストレス耐性が高まるという研究結果が出ています。
実際、世界的大企業であるGoogleでもマインドフルネス瞑想を取り入れており、専用のスペースや時間が確保されているほど。
世界一生産性の高い会社の1つであるGoogleでも使われている方法と聞いたら、試したくなりますよね。
マインドフルネス瞑想は以下の手順で行います。
- 座って目を閉じる。
- ゆっくりと呼吸をし、呼吸の流れだけに意識を向ける。
- 他の思考や感情に意識が向いたら、また呼吸だけに意識を向ける。
- これを10〜15分ほど続ける。
自分の呼吸に意識を集中させていても、すぐに違う雑念が浮かんできて、そちらに思考が向いてしまいます。その意識をまた呼吸に戻す訓練をするのです。
これを寝る前やお風呂に浸かっている時間で練習してみてください。時間がある方は仕事前に取り組んでみても良いでしょう。
仕事をしているつもりでも、頭は別のことを考えていることってありますよね。そうすると、100%仕事に集中できているとは言えません。
しかし、意識が違うことに向いていることを自覚し、元の集中に戻る訓練をしていることで、仕事中の雑念に気づき、100%の集中状態をいつでも取り戻すことができるようになります。
私もこの方法に出会う前と後では時間あたりの生産性が大きく変化したのを実感しました。ぜひ試してみることをおすすめします。
・カウントダウンタイマー
カウントダウンタイマーとは、タイマーをセットして、その時間内にタスクを完了させる方法です。
カウントダウンタイマーを使うことで、時間感覚を意識でき、集中力が高まります。
タイムボクシングで設定した時間をセットして、作業に取り組んでみてください。できれば視覚的に見えるタイマーの方が望ましいです。
時間が減っていくのを見ると自然と焦る感覚になり、1秒1秒の集中力が増します。
・ノイズの除去
日常には視覚的なノイズや聴覚的なノイズが溢れています。
- 雑音などのうるさい音
- 視界の中の人やモノの動き
- スマホの通知
- 誰かの呼びかけ
- 雑念
そうしたノイズに邪魔されるたびに集中は途切れます。こうしたノイズを排除することで、集中して取り組むことが可能になります。
こうした方法で集中できる環境を作ることも重要です。
【時間管理におすすめのアプリ&ツールはある?】
時間管理は、仕事や勉強、プライベートなど、あらゆる場面で重要です。時間管理をうまく行うことで、効率的にタスクをこなし、目標を達成しやすくなります。
この章では、時間管理におすすめのアプリ&ツールを3つ紹介します。
これらを使ってタイムボクシングによる時間管理を始めてみてください。
・TIME HACKER
TIME HACKERは、時間管理に特化したアプリ。タスクの管理、時間の記録、分析などを一元管理することができます。
- タスクをタグで管理できるため、タスクの把握がしやすい
- 時間の記録を自動で行うことができる
- タスクの進捗状況をグラフで確認できる
こうした特徴があります。
視覚的で使い勝手の良い時間管理アプリなのでおすすめです。
・Notion
Notionは、メモやタスク管理、プロジェクト管理など、さまざまな用途に使えるアプリです。自由度が高く、自分好みにカスタマイズできるのが特徴です。
Notionの特徴は、以下のとおりです。
- テキスト、画像、表、コードなど、さまざまなコンテンツを組み合わせて表示できる
- ブロック単位で編集できるため、自由度が高い
- テンプレートが用意されているため、すぐに使い始めることができる
世界中に多くのユーザーがおり、時間管理に使えるテンプレートも数多く見つけることができます。
自分に合ったテンプレートを探してみてください。
・Appleカレンダー&リマインダー(iPadユーザー向け)
Appleユーザーの中でもiPadを使っている方には、純正のカレンダー&リマインダーアプリがおすすめです。
リマインダーに to doリストを入力したら、各タスクを長押しして画面上で移動させ、カレンダーに持っていくことが可能に。
to doリストを見ながらスケジュールを設定できるので、とても使い勝手が良いです。
・ただし、スケジュールアプリへのこだわりは不要
スケジュール管理アプリは非常に数が多く、どれを使ったら良いか迷ってしまいますよね。
ですが、結論から言うとスケジュールアプリはどれでもいいです。こだわりは不要です。
最強の時間管理術であるタイムボクシングは、やることを書き出して時間を設定し、スケジュールに当てはめていくと言うもの。
アプリにこだわらなくても紙とペンさえあればすぐに始めることができます。
高機能なアプリだと逆にできることが多すぎて、設定が煩わしいことも。スケージュールを作るのに時間がかかって、本来のタスクをこなす時間がなくなったら意味がありませんよね。
アプリ探しに時間をかけて、「時間を効率化する」という本来の目的を見失わないように注意しましょう。
【試しながら最適な時間管理を見つけよう】
時間管理と集中力の向上は、フリーランスとして成功するために不可欠な要素です。
フリーランスとしての成功には、仕事と生活のバランスを取りながら、目標達成に向けて努力することが欠かせません。
時間の使い方に工夫を凝らし、集中力を高め、最高のフリーランス生活を手に入れましょう。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。
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