こんにちは、NiSHです。愛知県の田舎で夫婦二人の小さなブックカフェを営んでいます。
この記事では、「自分でカフェを始めたいと思っているんだけど、経験とか修行とかしたほうがいいかな?」と悩んでいる方へ、開業・経営スキルを身につけるための修行方法についてお伝えします。
ぜひ参考にしてください。
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【カフェの修行におすすめの方法は「3つのお店で働く」こと】
こういった質問を受けた時、僕個人的には「修行はいらないけどいくつかのカフェを経験するのがベストだと思うよ」と伝えています。
カフェ開業の敷居は非常に低いと言われます。全く関係ない仕事からスキルも経験もなくカフェを開業される方がいるぐらいです。
私も本屋さんから未経験でカフェを開業しました。また、定年後にカフェを始める方もいますよね。
このように未経験から始めることが出来るカフェ経営ですが、「カフェをやって生きていく」ことを考えると経験や勉強が不可欠です。
飲食店は3年で5割、5年で7割のお店がなくなると言われます。始めるのは簡単でも続けていくのは難しい。
そのため、修行をしながらカフェの開業や経営方法について学ぶことは非常に有意義なのです。
これからカフェを始めたいと思われている方に僕がおすすめなのは、3つのカフェで経験を積むことです。その理由を解説します。
・1つのカフェだけではわからないことも……
カフェの経験値というのは、現場でしか得られません。
一日の流れや基本的な接客など、実際に働く中でわかることがたくさんあります。一度もカフェで働いたことのない方は開業前に一度働くべきでしょう。
また、カフェの経験は一つのお店ではなく複数のお店で働くことによってより積み重ねられます。
チェーン店でなければ、お店ごとにやり方は大きく違います。
- 接客の考え方
- 料理の提供の仕方
- なぜこの営業時間なのか
- ドリンク付きとドリンク別はどういう考え方の違いから来ているのか
どのお店のやり方が正しいというわけではありません。
経営に関して様々なアプローチ方法があることを知り、それぞれの違いを見る中で自分のカフェに活用できるものを探すことが重要です。
一つのお店を見ただけではカフェの経験は限られたものになってしまいますが、いくつかのカフェや飲食店で働くことで引き出しは確実に多くなります。
そうして経験したことのすべてが、開業時や経営で役立つものになります。
・学ぶは真似ぶ
「学ぶことは、真似ぶこと」だと言われます。修行で大事な考え方は、真似してみることです。
料理を作る、運ぶ、お会計をする。こうした作業を単純にこなすだけでは経験値は大きくなりません。
接客方法にしても調理方法にしても、一緒の職場で働く人(尊敬できる人)のやり方を真似てみてください。
実際に真似して同じようにやってみることで気付くことがあります。
変に自分なりのやり方にこだわるのではなく、修行の時期は自分を空っぽにした状態でその人を真似ていきましょう。
特に、会社を辞めてカフェ修行をしようとしている人は注意が必要です。
働くお店に自分より若い人たちが働いていた場合、プライドで年下の子たちから学べない人がいます。それでは経験を積むことも、良い関係を築くこともできません。
素人の自分を認め、空っぽの状態で仕事に取組み、周りのスタッフを真似てみる。その中で多くの学びが得られます。
・同時に3店舗で修行するよりも時期をずらした方がいい
複数のカフェで働いてみることをおすすめしますが、出来れば時期をずらして働くほうがいいです。
例えば2つのお店で同時に働こうとすると、単純に1つのお店で働ける日数が半分になります。
お店側の多くは基本的に「土日に働ける人材」を必要としています。接客業であるカフェは多くの人が休みの土日がもっとも忙しいからです。
いくつかのお店を掛け持ちすると、そうしたシフトの調整が困難になります。それではお店側から「使いにくいスタッフ」と認識されてしまい、結果的に信頼されません。
また、週に一日二日働くだけではそのお店のことはわからないでしょう。ほぼ毎日シフトに入れる状態にすることで、毎日のカフェの営業方法や経営がわかってきます。
昼と夜に分ければ別のお店で同時に働くこともできますが、同業の掛け持ちだとあまり良い印象は持たれないかもしれません。
半年から1年働けば大体のお店の運営が見えてきます。それぐらいの期間は1つの場所で精一杯働きながら学びを深め、自分なりに学べたなと思ったタイミングで場所を変えればいいと思います。
【カフェの開業・経営スキルを身につけるための修行方法】
修行をすると言っても、実際はアルバイトとして普通に働くだけです。しかし、意識することによって学べるものは大きく違ってきます。
修行をするときには、以下のことを意識しながら取り組むようにしましょう。
・自分のやりたいカフェと似たサイズやスタイルのお店で経験を積む
自分でカフェをするためにカフェでアルバイトをして経験を積む。その時の働くお店選びは注意しなければいけません。
ポイントはみなさんがやりたいカフェと似たようなお店で働くことです。
夫婦2人の小さいカフェの経営と、100席近くあってスタッフも何人もいる大規模店の経営は同じでしょうか? コーヒーのみのお店とランチやディナーの提供もしているお店の経営は同じでしょうか?
意外とこうしたことを見落として、「有名なチェーン店で働けばいいや」と思う人が多いようです。
他にも、ハンドドリップのコーヒーを提供したいのか、ラテアートなどのエスプレッソマシンを使ったドリンクを提供したいのかでも選択肢は変わります。
料理を勉強したいのに冷食を温めて出すお店ではスキルは身に付きませんよね。
似たようなお店で働くことが経験を積む一番の近道です。
・ただバイトするのではダメ。学ぶ意識を高く持って修行しよう
カフェを始めたいと思っているあなたは、他のスタッフと違って「自分のお店を持つために働く」という明確な目的があります。なので、教わったことを最低限やるだけではいけません。
一日も早く最低限の仕事を覚えて、マネジメントや集客などの店舗運営に目を向けてください。
これまで仕事やアルバイトを生活費やお小遣い稼ぎのためだと思っていた人はそこの意識を変えて働いてみましょう。
・「すぐに仕事が出来るようになって、それから学ぶ」が基本
学ぶためや経験を得るために働くことが重要と伝えましたが、最も重要なことは「普通に仕事ができること」です。
実際、「将来カフェを開きたい」という気持ちを持って働く人を見てきましたが、「教えてくれ」が先行しすぎている人が多い印象があります。
仕事が出来なくてシフトにもあまり入らないようなヒトに「教えてくれ」と言われても、喜んで教えるよという人はいないですよね。
みなさんが働くお店は、オーナーさんが一生懸命気持ちを込めて作ったお店です。そのお店に貢献しながら学ぶのであれば歓迎されますが、「自分の夢のために利用しているだけ」と思われたら気分を悪くさせてしまいます。
まずは仕事を出来るようになり、それから自分なりに学ぶ。そのためにも教わった最低限の仕事はすぐにできるようになりましょう。
カフェを開きたい夢があって経験を積みたいと考えているのであれば、こうしたことを意識して働いてみてください。
【なぜ修行が必要? カフェ開業後に必要な経験と人脈が得られるから】
一生懸命に仕事を覚え、当たり前のようにシフトに入ってくれて、お店に貢献してくれる存在になってください。
そんな頑張るみなさんを応援しない人はいません。学ぶのはそれからです。
オーナーさんと良い人間関係を築ければ、多くのことを教えてくれます。時にはお店を始める前や経営の中での苦労話も聞かせてくれるでしょう。
これからカフェを始めたいみなさんの先を行く先輩のメッセージはどれも金言です。
信頼を構築することが修行をする上で最大のポイントだと覚えておいてください。
カフェで働くことはそのことだけでも多くのことが得られますが、実は他にも重要な要素があります。それが人脈です。
信頼を築いて働いていけば、そのうちお店のオーナーさんと繋がっている他のカフェのオーナーさんや、お願いしている様々な業者さん、またそのお店のお客さん達とも、みなさんは繋がっていくはずです。
そうした人たちがみなさんがカフェを開くときには何かしら力になってくれます。大切な人脈を作れることも、カフェ開業前に修行をする大きな意味になるでしょう。
【カフェを続けていくのは大変|経営の勉強が不可欠です】
カフェを始めて成功させるには、集客やマーケティングの勉強が不可欠です。
どうやって繁盛店にするかは既存のカフェで経験を積むだけではわかりません。なので、自分で勉強をしていく必要があります。
カフェで修行をするだけでなく、そのほかの時間でもカフェ経営のスキルを磨いていってください。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。
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