キャリア設計とは「自分の生きたい人生を考える」こと。後悔しない人生を歩むためにも、自分にとっての理想のキャリアプランを考えることはとても大事です。
今の仕事をずっと続けたいとは思っていないけれど、いつも答えが見つけられずに漠然と悩むだけ。私はずっと自分の理想のキャリアについて考えてきましたが、やりたい仕事もなりたい姿もまったく思いつかなかったのです。
もしかしたらあなたも今、同じような悩みを抱えているかもしれません。
この記事ではキャリアプランの考え方を知りたい方に向けて、以下の内容でお伝えします。
キャリアプランは人生のコンパスといっても過言ではありません。
成功哲学の父とも言われるナポレオン・ヒルの言葉で「思考は現実化する」というものをご存知でしょうか?
自分がなりたい姿を思考することで、そのために必要なことがわかる。そこから少しずつ日々の行動が変わり、なりたい姿をいずれ実現できる。
この言葉はキャリアを考える上でも当てはまります。理想のキャリアを考えることが、それを実現するためのスタートです。
ぜひ参考にしてください。
>>【厳選】キャリア相談が出来るおすすめカウンセリング5選|仕事や転職の悩みが解決する有料サービスを比較
キャリアプランが思いつかない5つの理由
就活をしていたときには「こんな社会人になりたい」と思っていたのに、いつの間にか目指す姿も見失ってキャリア迷子になっていた。こんな経験をしていませんか?
キャリアプランとか嘘でも思いつかない
— カンコ (@konanoyouni) November 12, 2020
なぜ明確なキャリアプランを持てず、将来を考えた行動ができなくなってしまうのでしょうか?
その理由は5つ考えられます。
- キャリアコンパスの欠如
- 低い自己評価や制限設定による潜在的なブレーキ
- 目標を計画に落とし込むことが出来なかった
- 忙しい毎日で考えたキャリアを忘れている
- ライフステージの変化でプランが変わった
それぞれ解説します。
1、キャリアコンパスの欠如
キャリアコンパスとは、自分が実現したい将来の方向性を指し示すもののこと。
そうした指標となるものを考えたことがないと、ただ漠然と日々を過ごすだけになってしまいます。
キャリアコンパスは自己分析やキャリア設計を通して見つかります。
キャリアプランが思いつかない人の多くは、しっかり考える時間を取ってこなかったことが原因でしょう。
このあと紹介するキャリアの考え方を1ステップずつ進めてみると、きっとあなたに取っての理想のキャリアが描けるはずです。
2、低い自己評価や制限設定による潜在的なブレーキ
本当は叶えたい夢や理想を持っていても、「どうせ自分には無理だ」と思って自分でブレーキをかけていませんか?
自己評価の低さや自ら設置した制限があるために、理想のキャリアをはっきりと描けないこともあります。
それは非常にもったいないこと。やりたいことを叶える方法は1つではありません。いろんなアプローチ方法を知ることで潜在的なブレーキは取り除くことができます。
3、目標を計画に落とし込むことが出来なかった
夢や目標を持ったことはあっても、それを行動計画にまで落とし込めていなければ、その夢に近づくのは難しいでしょう。
こうなりたい、こんな仕事をしたいと思うだけでは不十分です。
ただし、このような方は「まだキャリア設計の途中段階にいる」というだけです。何も落ち込む必要はありません。
ありたい姿をぼんやりとでも描けているのであれば、次は「それをどう叶えるのか」というフェーズに移っていきましょう。
4、忙しくて忘れている
理想のキャリアを考えて計画に落とし込んだら、日々行動をして前進していかなくてはなりません。
しかし、目標まで立てたことで満足し、行動を管理できていない人も多くいます。
年始に1年の目標を立てる人はいますが、数週間後には忘れている人がほとんどでしょう。
それは目標やそのための行動を忘れてしまっているからです。スケジュール帳やメモ帳など常に目に入るところにおいて、意識し続けなくてはなりません。
山の小道は人が通らないと雑草だらけになります。せっかく素敵な景色が見える場所を見つけても、道がわからなくなったら行けませんよね。目標も同様です。確認しないと忘れて道は消えてしまいます。
何度も何度も確認して、意識的に取り組み、自分の人生に浸透させる。そうすることで理想のキャリアを忘れずに近づいていくことが出来ます。
5、ライフステージの変化でプランが変わった
ライフステージの変化に伴って理想の姿が変わることも、キャリアプランが不明瞭になる一因です。
20代と30代、独身の時と結婚後、昔の理想と今の理想。いろんなものが変わっていきますよね。
学生時代の就活で考えた理想のキャリアと、社会に出て数年経って見えてきた理想のキャリアは変わっていてもおかしくありません。
あなたは今の時点での理想の姿について、改めて考えられているでしょうか?
キャリア設計はライフステージの変化に合わせて定期的に見直す必要があります。
最近キャリアについて考えられていない方は、いま改めて自分にとっての理想のキャリアを設計してみてはいかがでしょうか。
キャリア設計のメリットと社会人に必要な理由
そもそもキャリア設計をする意味はあるのでしょうか?
日々の仕事をこなせばお給料はもらえますし、生活はできます。最近は多くの人が仕事よりもプライベートの充実を重視しているという話もあります。
わざわざ悩んでまでキャリア設計をすることは必要なのでしょうか?
・キャリア設計をすることのメリット
キャリアプランを考えることには以下の3つのメリットがあります。
仕事がすべてではないとは言え、人生の大半は仕事です。仕事を軽視するということは、人生の半分を雑に扱うのと同じなのです。
キャリアプランを考えたら、それを実現しようとチャレンジし始めますよね。その結果、日々の仕事に対して前向きに取り組むことができ、やりがいを感じやすくなります。
仕事に楽しみができることで、今までより充実した日々を過ごせるようになるでしょう。
・これからの人生にキャリアデザインが必要な理由
キャリア設計をすることにはメリットがあるとお伝えしましたが、これからの時代は自分でキャリア設計をする力がないと生きていけなくなるかもしれません。
企業の年功序列制度は崩壊し、定年まで1つの会社に居続けられる可能性は以前より低くなっています。
正規雇用は企業側からしてもデメリットが多いもの。最近は非正規雇用やギグワークといった雇用体系をとる企業も増えています。
これからの時代は自分の力で変化に対応し、スキルを伸ばしたりポジションを見つけたりしなくてはなりません。それはまさにキャリア設計そのものです。
自分にとっての理想や食べていくために必要なキャリアを考える。そして、そのキャリアを実現するために必要なチャレンジをしていく。
キャリアプランを考えることは、これからの時代を生きる人に必須なのです。
目標を持ってそれを叶えるために行動する力があれば、どんな社会でも生きていけます。キャリア設計を通して自分の力で生きていけるヒトになりましょう。
キャリアの描き方7ステップ|キャリアデザインを考える際の大切なポイントは?
それでは、キャリアプランの作り方と実現するための方法を解説していきます。
そもそも、キャリアプランとキャリアデザインの違いがわからないという方もいるかもしれません。それぞれの違いは以下の通りです。
- キャリアデザイン:理想のキャリアを考えること
- キャリアプラン:理想の姿を叶えるためのステップを考えて、行動スケジュールに落とし込むこと
そのため、まずはキャリアデザインを考えて、その後でキャリアプランに落とし込むという流れになります。具体的には以下の7ステップで考えていきます。
- 自分の価値観を明確にする
- 理想の働き方やありたい姿を考えてキャリアデザインを描く
- 今の状況を整理する
- ギャップを埋める方法を考える
- 理想の姿から逆算してキャリアプランをまとめる
- 年間・月間・週間のスケジュールに落とし込む
- 今日やることを日々確認して行動する
それぞれ解説します。
1、自分の価値観を明確にする
1つ目のステップは自分の価値観を明確にすること。価値観とは「人生で大事にしたいこと」のようなイメージです。
価値観は人それぞれ違います。自分が大事にしたい価値観を明確にしてみましょう。
2、理想の働き方やありたい姿を考えてキャリアデザインを描く
自分の価値観を認識できたら、働き方やありたい姿に考えを広げていきます。
生き方の価値観を持ったまま働き方の価値観に横展開してみましょう。
3、今の状況を整理する
理想を描いても、それを実現するための具体的なアクションをしなければ「絵に描いた餅」状態です。
ありたい姿を実現するための次のステップは、今の状況を認識することです。
年収や充実度、将来への不安感などを項目として洗い出し、今の状況がどのようなものか認識しましょう。
4、ギャップを埋める方法を考える
ステップ3までで、理想の姿と今の状況を認識することができました。
次に行うのは、その「ギャップ」をどうすれば埋めることができるかを考えること。
できるかできないかを考える前に、とにかくいろんなアイディアを出してみましょう。この作業を「ブレスト(Brain Storming)」と言います。
ブレストでいろんな方法を考えたら、それぞれのアイディアを分類していきます。おすすめは縦横の2軸で考えること。
縦軸に「効果の大小」を、横軸に「実現可能性の大小」を書き、それぞれのアイディアがどのエリアに入るかを分けていきましょう。
5、理想の姿から逆算してキャリアプランをまとめる
理想の姿と現状、そして、ギャップを埋めるためにどんな方法が効果的か見えてきたでしょうか?
アイディアが出揃ったら、順番にやっていくのも1つの方法。いわゆる「積み上げ式」です。
しかし、目標を実現するための計画であれば、「積み上げ式」よりも「逆算式」の方がおすすめです。逆算式の方が最短で目標を実現できます。
6、年間・月間・週間のスケジュールに落とし込む
理想の姿を実現した姿から、その1ヶ月前の姿、さらにその半年前の姿をイメージして、そのフェーズでどんなことをしているかを考えてみてください。
こうして、1年・1か月・1週間のスケジュールに落とし込む。それが理想のキャリアを実現するための行動プランになります。
この「イメージすること」は目標達成の大きな原動力。逆算する意味はイメージすることにもあります。
7、今日やることを日々確認して行動する
スケジュールができたら、最後に「今日やること」を決めましょう。今日の行動が最初の一歩です。
そして、今日だけでなく、「今日やることを決めること」を毎朝の日課にしましょう。
人間はすぐに忘れてしまいます。叶えたい目標があるのであれば、実現した姿を日々イメージして、近づくための逆算的な行動をしていかなくてはなりません。
スケジュールの進捗を確認しながら、定期的に行動のアイディアを見直すことも重要です。それを続けていけば、理想のキャリアを実現できるはずです。
年代別のキャリア設計のポイント|20代・30代・40代向けに解説
キャリアの描き方は年代によって大きく変わります。ここでは、20代、30代、40代向けに、それぞれの年代で重要なポイントを解説します。
・20代のキャリア設計のポイント
20代はキャリアの設計にとって重要な時期です。20代がキャリアプランを描く上で大事にすべきポイントは以下の4つです。
まずは自分が理想とする、自分に合った道を選ぶことが大切です。自己分析や目標設定に時間をかけて、キャリアに対するビジョンを明確にしましょう。
・30代のキャリア設計のポイント
30代はキャリアにおいて重要な転換期と言えます。以下の5つのポイントを意識して、改めてキャリアプランを描いてみましょう。
30代はキャリアアップグレードに向けた大きな機会です。最適なキャリアプランを描くには、自分の市場価値の理解が必須。
転職エージェントやカウンセリングサービスで価値を棚卸ししてみてください。
・40代のキャリア設計のポイント
40代も30代同様にキャリア構築における重要な転換期です。40代のキャリアプランを描く上でのポイントは以下の5つです。
40代はキャリアの後半に差し掛かりますが、人生はまだまだ続きます。
副業や複業などで人生100年時代に対応できるキャリアを築きましょう。
>>【40代向け】キャリアの悩みを相談できるおすすめサービス5選
一人でキャリアプランを描くときの注意点
キャリア設計は、将来のキャリアを確立するための重要なステップです。しかし、キャリアプランを描く上ではいくつかの注意点もあります。
それぞれ解説します。
・自分の市場価値を見誤る
市場価值とは、あなたが持つスキルや経験、能力などを考慮して、ビジネス市場での価値を示すもの。転職活動での成功や年収に関わってきます。
しかし、多くの人々は自分の市場価値を見誤ることがあります。
過大評価したり、過小評価したり、時代の変化に合わせて価値基準が変わっていることに気づけなかったり。
市場価値を見誤ると、キャリアアップのための機会を逃したり、自分の能力やスキルを適切に活用することが出来なくなることがあります。
自分の市場価値を適切に見極めるには、プロの転職エージェントやキャリアカウンセラーへの相談が最適です。キャリアを一人で考えることなく、使えるサービスは積極的に活用しましょう。
>>【厳選】人気キャリア相談サービスおすすめ5選 キャリアアップが実現する無料体験ありの有料カウンセリングを紹介
・自己ブレーキが働いてしまう
自分の価値を過小評価してしまう人に多いのが、自分で勝手にブレーキをかけてしまうこと。
本当はもっと良い会社や年収の高い職業、スキルの習得ができるにも関わらず、諦めてしまってはもったいないですよね。
一人で考えるとどうしてもネガティブな気持ちの方が大きくなりやすいので、誰かに相談したり、無料体験で試してみたりといったチャレンジをしてみましょう。
・目標を毎日の行動計画に落とし込めない
やりたいことが見つかっても、それを実現するには行動への落とし込みが必須です。
しかし、多くの人は理想の姿を持っていても、そのための日々の行動ができません。
キャリア相談など理想のキャリアプランを実現するためのサポートを受ければ、具体的な行動への落とし込みや定期的な進捗確認によって前進できるようになります。
・キャリアや業界に関する正確な知識が不足
キャリア設計は、業界や企業に関する正確な知識が不足する場合には失敗する可能性が高くなります。
正確な情報を得るためには、業界や企業、キャリア形成に関連する情報にアンテナを貼る必要があります。
イメージで判断せず、しっかりと情報収集を行いましょう。
・ステレオタイプな価値観を脱却できない
ステレオタイプとは、凝り固まった価値観のこと。特に年齢を重ねると新しい価値観を受け入れられなくなります。
このような考え方で凝り固まっていると、今の時代に合ったキャリア設計が出来なくなります。
自分の考えだけが正解だと思わず、キャリアカウンセラーへ相談をしながら進めていくと良いでしょう。
こうした注意点を念頭に、キャリア設計を進めることで、将来のキャリアを確立することができます。
キャリアプランを考えるなら有料キャリア相談サービスの無料お試し相談がおすすめ
キャリア設計の方法について解説してきました。
しかし、実際のところやり方がわかったからといって、すぐにキャリアプランが出来るわけではありません。
私もキャリアプランの立て方を勉強して考えてみました。ですが、価値観を考えろと言われてもどう考えたらいいのかわかりませんでした。やりたいこともすぐには出てこないし、面倒臭くなって考えるのをやめてしまった過去があります。
キャリアプランは自分自身のこと。けれども、一人で考えなくてはいけないものではありません。逆に一人で考えてもベストな答えに行きつかない方が多いのです。
一人で考えることには、このようなデメリットもあります。
そこでおすすめなのが、「キャリア相談」を受けて自分の理想のキャリアを見つめ直すことです。
最近はキャリアカウンセラーやキャリアコーチ、キャリアコンサルタントという方々も増えており、理想のキャリアを実現するためのサポートが受けられます。
アドバイスをもらえたり、新たな気づきを得られる質問を投げかけてもらえることで、自分の歩みたいキャリアプランを作ることができます。
また、それを実現するための方法についてもヒントを得られ、伴走という形でのサポートもあります。
キャリア相談を受けることで目の前の視界が開けたという人は多く、特に生き方に悩む20〜30代の受講者が急増中。
自分のキャリアを本気で考え直したい方は、こうしたサポートを受けてみるのもおすすめです。
以下の記事ではキャリアカウンセラーに無料相談ができるサービスを紹介しています。興味がある方はぜひチェックしてみてください。
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この記事が少しでも参考になれば幸いです。
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